こんにちわ、まさとです。
【終わりの始まり Vol.13】になります。
今回は、ガンについての一つの捉え方『第二次成長期』です。
「第2次成長期?なんのこっちゃ?」
と思いますよね(笑)
その疑問を持ちながら、まずは父親のメール内容を読んでみてください。
「あー、なるほどね!」ってなると思います。
第二次成長期に入ったような
ガンになって変わるのは、何より自分自身でしょう。どこが変わったって?それは全部です。
「限りある命をどう生きるか」というテーマ
つまり死と向き合うことは、「自分にとって一番大切なものは何だったか」を知ることと同義だからです。
それに気づき、それまでの価値観が変わり始めると、周りの景色まで変わって見え始めるんです。
実は、なかにし礼も「ガンに生きる」の前書きでこのように書いていました。
「がんは人間の目覚めの友であり、再成長のパートナーである。がんにかかる前と、かかった後とでは、自分自身が歴然として変わる。そしてある日、人はガンになったことを何者かに感謝するほどの気持ちになる。人生の意味が全く違ってしまうのだ。」
私は「感謝するほどの気持ち」にはちょっとなれないんですが・・・
これも「在宅ホスピスという仕組み」(山崎章郎著)に出てくるのですが、次のことをやってみてくださいませんか。
死の疑似体験とでも言いましょうか。
驚いたことに、これは私が心の中でたどったプロセスとほとんど同じだったんです。
まずA4の用紙を用意し、それを4分割します。
・一つに自分にとって大切な人(妻、息子、友人・・・)を五人
・次の一つに大切なもの(パソコン、ハーモニカ、テレビ・・・)を五つ
・さらに次の一つに大切な自然(海、山、川・・・)を五つ
・最後の一つに大切な活動(仕事、釣り、ボランティア・・・)を五つ書き出します。
授業では、体に異常を感じる、病院にゆく、検査を受ける、ガンとわかる、手術を受ける、手術に成功する、しかしガンが再発する、また治療を受ける、治療の効果がない、ガンの末期状態になる、やがて亡くなる、というストーリーが朗読されます。
場面が変わるごとに朗読の指示に従って、大切なものを一つか二つ、「今までありがとう」と心の中で感謝しつつ消してゆくという作業をします。
すると、最後にはどうしても消去できなかった大切なものが一つか二つ残ることになります。
私の場合、陽子さんと一日でも長く一緒にいたい、そして息子の成長を見届けたいという願いが一つと
自分がガンと向き合い体験し学んだことを、家族や友人たち、そしてガン患者とその家族に伝えたいという願いが一つ残りました。
そこから自分が変わり始めるのを感じました。
大切な人を大切にするためには、今までの自分自身を変える必要が生まれますし、残り少ないと感じる時間の中でしなければならないことが次々と浮かんできます。
1日1日がどれほど貴重なものか、身をもって知らされました。
長短はありますし、老衰か病死か、事故死かといった違いはありますが、人は死から逃れることはできません。
死を視野に入れながら日々を生きてゆく
それができれば、おそらく「ありがとう」という気持ちで毎日を送り、「今までありがとう」という気持ちで死を受け入れることもできるのではないかと思ったりするのです。
間違いなく言えるのは、ガンは私を成長させつつあるということです。
そうですね、まるで『第二次成長期』に入ったような。
※父親が取り上げている書籍はコチラ
人が変化する一番強烈な要因は
父親も話していますが、
人が変化をする要因、しかも強烈に。
それは・・・「死」です。
これは本人もそうですが、家族や周囲も同様だと感じます。
よくビジネス書や、啓発書のなかに
「明日死ぬかのごとく生きよ!」
なんてフレーズを見かけますが、
まー言いたいことは分かるんですが・・・(笑)
実際、これは身近に「死」という存在が来ないと、ピンとくるのは難しいです。
現に24歳から啓発本と呼ばれるものは数十冊、下手すれば数百冊は読んできましたが
実際に、「明日死ぬかのように生きる」ことが実践できたか?と問われれば・・・「No」です。
ガンと向き合う中で
『死』というモノから受けた変化に関しては記事を書いていますので、ぜひ読んでみてください。
目の前にある「死」に対して、恐怖がないというのは正直ウソになります。
父親本人はもちろん恐怖はゼロではないと思いますし
息子としても「父親という存在が物理的に消失したとき」に自分がどのような状態になるのかは想像も出来ません。
ただその反面、ガンと向き合う両親を見ながら、
・夫婦とはどういうモノか
・家族とはどうあるのが幸せか
・今できることは何か
この3点に関しては、ガン発覚前と後では天と地ほど違います。
そしてリアルな感覚を持っています。
父親が言うように、「ガンに感謝」という境地には、今はまだ至ってはいませんが
家族全員で、「ガンというモノと向き合い、前向きに解釈をして進んでいく」という覚悟のようなものは持ててきたこと。
そして、「きっと感謝できる瞬間が来るよね」と少し想像ができるようになったことは事実です。
このブログと、父親のメールが
ぼくたち家族と同じように、
『ガン』と向き合うどこかの誰かの人に届いて、少しでも勇気を与えられたとき
「ガンにも感謝だね」と言える瞬間のひとつになるんじゃないかな?
そんなことを思いながら、今日もこの記事を書いています。
あ・・・そうそう。
父親は第2次成長期と言っていますが
「第4次くらいなんじゃないの??」
なーんて、ひとり心の中で突っ込んでいます(笑)
きっと、母親はこの父親のメール内容に対して
「なーにが、第二次成長期よっ!冗談じゃないわよっ!(笑)」
なんて言ってる光景が目に浮かびます(笑)
この記事を書いているのが
2021年3月16日・・・桜が少しずつ咲いてきました。父親の目標でもあった『桜を見る』は多くの人のおかげさまで到達できそうです。感謝申し上げます。
以上、『第二次成長期!?』ガンが与えた家族の変化【ガン闘病記録】
でした。
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